前回の記事では「物は出来るだけ少なくする」を紹介しました。
そうは言っても「物を少なくするのは大変だ」という方に向けて、今回は「時間がかかっても良いので、少しづつ物を減らしてゆく」についてを紹介します。
まずはその理由からです。
理由①:心理的な壁を越える。
「さあ、今から整理して物を少なくするぞ!!」と思っても。
もし今あなたの部屋の中に「大量の物」があったら、その光景を見ただけで「やる気」を失ってしまうかもしれません。
それは、なぜか?
「今日中、もしくは遅くても今週中には整理して物を少なくしなければいけないんだ」と自分の中で思い込んでいたり、あるいは一緒に住んでいる方に言われているからです。
そこで、その考えを次の様に変えてみましょう。
「時間がかかっても良いので、少しづつ物を減らしてゆこう」
これだけで、心理的な壁を越えて気持ちが楽になり「物を少なくしよう」とやる気が湧いてきます。
理由②:たくさんの物を整理して、捨てるのは体力を使う。
たくさんの物を整理して、捨てるのは体力をとても使います。
例えば、何冊も束ねた本を持つのは重かったりします。またたくさんの物で囲まれている中を何とかこじ開けて進んだり、戻ったりを何度も繰り返したりするのも体力も使いますし、ストレスもかかります。
やっぱり「今日中に終わらせなければ」と考えてしまうと、どうしても体力の限界を超えて疲れてしまうので、疲れた時は休んでみる。
時間をかけて物を少なくしてゆくのをオススメします。
理由③:「物」にある過去と向き合うので、精神的にも疲れる。
「物」には時間がくっ付いています。特にこれから整理をして、少なくしようとしている物達には「過去の時間」が。
例えばわかりやすいのが、たくさんの写真です。
よく片付けをする時には「手が止まるので、写真を見ないように」と言われることは多いですが、どうしたって見てしまうことはあります。
また写真に限らず、たくさんの物達に囲まれていると、それは知らず知らずのうちに「過去と向き合う時間」にもなります。
整理するために手を動かしながらも、頭の中は物を見たことによってフラッシュバックした「過去の時間」を無意識に思い出していることもあります。
だからとても心が疲れます。
「あー何だか心がシンドイ」と感じたら、一旦その場所を離れたり、その日はもう作業を止めて別の日に行った方が良いかもしれません。
1年後を目標に、少しづつ物を減らしても良い。
理由の②と③で書いた通り「整理」はとても疲れます。だから、なかなか進まなくても当然だと思います。
そこでオススメするのが、「1年後を目標に、少しづつ物を減らしてゆくこと」です。
最初はほとんど進まなかったり、部屋の印象も変わらなかったりしますが、途中で休んでも良いので、コツコツとやっていきましょう。
最初はやる気が湧かなくても、少しずつ部屋が変わり始めると、それに合わせてやる気も上がってきて、一気に作業が進むこともあります。
その先には、「あーなんて、スッキリして気持ちが良いんだ」という解放的な自由な気分になる部屋が待っていますよ。
そして、ある日ふと気がついた時に、1年前と全く違った部屋の光景が目の前に広がっています。
「捨てる」ことは整理の重要な技術。大きな一歩になる。
「捨てないで、今ある物をそのまま生かす」整理整頓もありますが、私は「スッキリして気持ちが良い」という最高の気分を味わうためには「捨てる」ことは整理整頓に避けて通れないと考えています。
「捨てる」ことは「もし、これがなくなったら後悔しそう」という「不安」との戦い。
また「まー、今すぐ捨てる必要ないから、とりあえず置いておこう」という「とりあえず」との戦い。
「捨てる」ことは「不安」と「とりあえず」との戦いです。
私は「不安」と「とりあえず」との戦いに挑んでこそ、自分の納得できる「整理が行き届いた部屋」が待っていると考えています。
まとめ
今回は「シンプルデザインの技その②:時間がかかっても良いので、少しづつ物を減らしてゆく」を紹介しました。
次回は、物を少なくするのに「捨てる」ためには「プライオリティ(優先順位)」が大切という記事を紹介したいと思います。